ピラティスの基本|力まずに動く、からだとの付き合い方

"ピラティスの基本|力まずに動く、からだとの付き合い方" ピラティスの基本

ピラティスを続けているうちに、ぶつかることがあります。呼吸のタイミング、体幹の使い方、背骨のニュートラル——言われるほど体がぎゅっと固まってしまう。「これって正しくできてる?」と気になるほど、余計な力が全身に入る。そういう経験はありませんか。

ピラティスは「体幹を鍛える運動」として知られることが多いですが、力でこなすのではなく、体の使い方を整えながら動く感覚について書いています。初めてピラティスに触れる方にも、すでに通っているけれどどこかしっくりこない方にも、読んでもらえたらと思います。

ピラティスってどんな運動なんだろう

ピラティスってどんな運動なんだろう

ピラティスは20世紀初頭、ジョセフ・ピラティスというドイツ人が考案した運動法です。もともとは体の機能を回復させることを目的に生まれたもので、今のようにスタジオで広く親しまれるようになったのは比較的最近のことです。

よく比べられるのがヨガです。見た目は似ている動きもありますが、方向性が少し違います。ヨガは呼吸や瞑想を組み合わせながら、心と体を整えることを大切にしています。一方でピラティスは、体の動きそのもの——どの筋肉がどう使われているか、背骨や骨盤がどんな位置にあるか——を意識しながら動くことを重視しています。

どちらが優れているという話ではありません。ただ、ピラティスは「体の構造に沿って動く」という視点が特徴的です。マットの上で行うマットピラティスと、専用のマシンを使うマシンピラティスがあり、初心者の方はまずマットから入ることが多いです。

呼吸・体幹・姿勢って、なんでいつも一緒に出てくるんだろう

ピラティスを調べると、必ずといっていいほど出てくる言葉があります。「呼吸」「体幹」「姿勢」です。この3つがセットで語られる理由を、ひとつずつ見てみます。

呼吸って、そんなに大事なの?

ピラティスでは主に胸式呼吸を使います。息を吸うときに肋骨を横に広げ、吐くときに引き締める。この呼吸が体の内側を安定させながら、動きと連動するように設計されています。呼吸と動きが合っているとき、体の力みが自然とほぐれやすくなる、という感覚を持つ方がいます。

体幹って、どこのこと?

体幹とはお腹まわり・背中・骨盤まわりを含む胴体の筋肉全体のことです。ここが安定していると、腕や脚の動きがぶれにくくなります。ピラティスでは「インナーマッスル」と呼ばれる体の奥にある筋肉に働きかけることを大切にしています。表面の筋肉でぐっと踏ん張るのではなく、体の内側から支えるイメージです。

姿勢は「作る」ものじゃなかった

ピラティスでは「ニュートラルポジション」といって、背骨が自然なS字カーブを保った状態を基本とします。この姿勢から動き始めることで、各エクササイズが体に届きやすくなると考えられています。

3つはつながっている

この3つはバラバラではなく、つながっています。呼吸が整うと体幹が安定し、体幹が安定すると姿勢が整いやすくなる。逆も然りで、姿勢がぶれていると呼吸が浅くなりやすいです。初心者の方がどこかひとつに集中しようとしてもうまくいきにくいのは、もしかするとこのつながりを一度に感じようとしているからかもしれません。

続けているのに、なぜかここでつまずく

実際にレッスンを受けた方から聞くことが多い声があります。「呼吸のタイミングが分からない」「体幹を意識しようとすると体がこわばる」「動きを覚えるのに精一杯で、呼吸が止まってしまう」。こういった経験、覚えはありませんか。

動きを正確に覚えようとするあまり、体中にぎゅっと力が入ってしまう。これは初心者に限らず、ピラティスを続けている方にもよく起きることです。「フォームを合わせなければ」という気持ちが強くなるほど、体は固まりやすくなります。

呼吸に関していえば、「胸式呼吸でないといけない」と意識するほど、かえって息が詰まる感覚になることがあります。普段無意識でしている呼吸を、突然「正しくやろう」としたときのぎこちなさに似ています。

体幹も同じです。「体幹を入れて」と言われて、お腹をぐっと凹ませたり、全身に力を入れたりしてしまう方がいます。でも、力んで固めることと体が安定することは、実は違います。ここが、ピラティスの初心者がつまずきやすいポイントのひとつです。

エクササイズ自体のやり方を間違えているというよりも、体への働きかけ方の入口が少しずれているだけ、ということも少なくありません。

力んでやるのと、整えてやるのは、どう違う?

このサイトで一番お伝えしたいのが、ここです。

力んでやるとどうなるか。体の表面の筋肉がぎゅっと固まり、動きの可動域が狭くなります。体幹を意識しようとするほど、肩や首にまで力が入ることもあります。呼吸は浅くなりやすく、インナーマッスルへのアプローチが届きにくくなる、ということが起きやすいです。

一方、体の使い方が整った状態で動くと、同じエクササイズでも体への届き方が変わってくることがある、という声を聞くことがあります。無理に頑張っていないのに、体にじんわりと効いてくる感じ。力で耐えるのではなく、体が自然に動いている感覚、と表現する方もいます。

「整えてやる」という感覚は、最初はつかみにくいかもしれません。「もっと頑張らなければ」「正しいフォームでやらなければ」という気持ちが強い方ほど、力を抜くことに慣れるまで時間がかかることがあります。

ただ、これはあなたの努力が足りないという話ではありません。むしろ、これまで一生懸命取り組んできたからこそ、力みが染みついているとも言えます。頑張り方の方向を少し変えてみる、というのがこのサイトの提案です。

体が整った状態で動けるようになると、ピラティスのエクササイズが「こなすもの」から「体と対話するもの」に変わってくる、と感じる方がいます。基本の動きは変わらなくても、体との付き合い方が変わる。それが「力まずに動く」ということの意味です。

まず読んでほしい記事を紹介します

ピラティスについて気になることは、人によってさまざまだと思います。このサイトでは、よくある悩みや疑問ごとに記事を用意しています。気になるところから読んでみてください。

「ちゃんと続けているのに、なんで変わらないんだろう」と感じている方には、まずこちらを読んでみてください。変化が出にくいときに何が起きているのかを、力みの視点から整理しています。 → ピラティスを続けているのに体が変わらない。その理由は「頑張り方」にあるかもしれない

「週一回しか通えないけど意味あるのかな」という疑問がある方はこちらです。頻度の話をする前に確認してほしいことをまとめています。通う回数より、動き方の質のほうが変化に直結しやすい、という話です。 → ピラティスは週一じゃ意味ない?頻度より先に確かめてほしいこと

呼吸がうまくできない、息が続かない、きつい、という方にはこちら。呼吸だけを頑張ろうとすると逆効果になりやすい理由を書いています。 → ピラティスの呼吸が難しい。息が合わないのは「呼吸だけ頑張っているから」かもしれない

「体幹を入れて」と言われてもどうすればいいか分からない方はこちらへ。入れようとするほどぶれてしまう理由と、別のアプローチについて書いています。 → ピラティスで体幹が入らない、軸がぶれる。入れようとするほど逆効果になっていないか

姿勢を意識してもなかなか変わらない、反り腰が気になるという方はこちら。姿勢は「作る」より「整える」ほうが変わりやすい、という話をしています。 → ピラティスをやっても姿勢・反り腰が変わらない。姿勢は「作る」より「整える」ほうが変わりやすい

「ピラティス、自分には向いてないのかも」と感じている方、一度やめた方もいると思います。そういう方こそ読んでほしい記事です。 → ピラティスが向いてなかった?続かなかった?それでも体を整えたい人へ

どれから読んでも大丈夫です。気になる記事からすっと入ってみてください。体の使い方について、少し違う角度から考えるきっかけになれば嬉しいです。

体を動かすことが「頑張るもの」から「整えるもの」になっていくと、ピラティスとの付き合い方も、自分の体との向き合い方も、ふわっと変わってくることがあります。その入口として、このサイトが役に立てれば。

体の使い方を体験してみたい方へ

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